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モノづくり最前線 ファイル一括ダウンロード編 お客さまの要望から生まれた経理担当者向けの便利機能

モノづくり最前線 ファイル一括ダウンロード編   お客さまの要望から生まれた経理担当者向けの便利機能

クラウド型SaaSの勤怠管理や経費精算、工数管理などのバックオフィス業務のDXソリューション「チームスピリット」は、2012年4月にサービスを提供開始されました。
そこから現在に至るまで、チームスピリットはさまざまな機能開発や法令改正に合わせたアップデートをしつづけ、常に進化しています。

モノづくりの最前線に立つ開発部門は、どうやって機能開発の優先度をつけているのか?何を重視しているのか?その思考や工夫の裏側に迫ります。

根岸 亜実さん }

根岸 亜実さん 

2023年11月入社。製品企画統括本部 プロダクトオペレーション本部 パッケージ開発ユニット

今回ご紹介する「ファイル一括ダウンロード」は、チームスピリット上で保存したファイルを一括でダウンロードできるツールです。 現在は、経費申請のファイルダウンロードに対応しています。

お客さまの要望から生まれた経理担当者向けの便利機能

― 「ファイル一括ダウンロード」は、どのような目的で開発された機能か教えてください

「ファイル一括ダウンロード」は、経費申請や明細に添付されたレシートなどのファイルを一括でダウンロードできる機能です。特に経理部門での業務効率化を目的に開発されました。

経理担当者の方が、毎月の経費申請内容を確認する際、添付ファイルを一枚ずつダウンロードする手間を大幅に軽減することで、作業負荷の軽減を目指しています。

このパッケージの開発は、「経費申請に添付されたファイルをまとめてダウンロードできるようにしてほしい」というお客さまの要望を受けてスタートしました。お客さまの業務負担を少しでも軽くし、利便性を向上させることが開発の大きな目的でした。お待たせしてしまったお客さまには申し訳ない思いがありましたが、2024年6月14日に初版をリリースすることができました。

初期バージョンでは、ダウンロードするたびに1つのZIPファイルを作成する仕組みを採用しましたが、その後もお客さまからのフィードバックをもとに改修を続けています。例えば細かいのですが、ダウンロードリンクの管理や削除をより簡単に行えるようにする改善を進めています。

便利なファイル一括ダウンロードの操作手順

1.経費申請の抽出条件を入力し、「経費ファイルダウンロードリンク」作成ボタンをクリックします。

条件に一致する経費申請に添付されたファイルがダウンロード対象となります。

2.「リンクを作成開始」ボタンをクリックし、処理完了を待ちます。

3.作成されダウンロードリンクをクリックし、画像を含むzipファイルをダウンロードします。

※zipファイルの構成イメージです。

使う人が使いやすいものを提供する

― 開発はどのようなところから始めたのでしょうか

入社直後かつ、Salesforce環境での開発が初めての状況だったので、学びながら進めた挑戦的なプロジェクトだったと思います。

まず、経費申請周りの設計仕様を理解することから始めました。既存の設計やコードを学びながら、経費周りを担当するエンジニアやチームメンバーに教えてもらったりアドバイスをもらったりして、多くの方の協力を得て進めました。開発は2023年12月末にスタートし、仕様理解、設計、実装、テストという流れを何度も繰り返しながら進行しました。
2024年4月頃にはほぼ完成し、その後、不具合修正やマニュアル作成を経て、6月にリリースされました。

慣れていなかったため開発期間が約半年と少々時間がかかってしまいましたが、その間にチームのサポートを受けながら、一つ一つのステップを丁寧に進め形にすることができました。

― 開発で難しい点はありましたか?

例えば、添付された画像ファイルは内部でバージョン管理されているため、常に最新のファイルを取得する必要があります。この様に、表には現れてない裏の仕様が隠れてないか、注意深く調査する事に気を使いました。

また、「電子帳簿保存法」対応済みのパターンと未対応のパターンでファイルの保存先が異なるため、すべてのファイルを漏れなく取得するロジックはかなり慎重に設計しましたね。

これまで受託開発で製品を手掛けた経験はあったものの、自身で開発したものが広く公開されるという経験は初めてだったので、公開の規模や影響の大きさに不安を感じる場面もありました。

ただ、同じチームのメンバーがこれまで数多くのパッケージをリリースしてきた実績があるので、チームメンバーの知見に支えられて安心して相談や作業を進めることができました。

「使う人が使いやすいものを提供する」という意識を常に持っているので、日々責任感を持って開発に取り組んでいます。

諦めない気持ちがあれば何でもできる!気合で乗り越えた壁

― 特に苦労した点はありましたか?また、どうやって乗り越えたのでしょうか

今回の開発で特に苦労したのは、Salesforce特有の制約に対応することでした。例えば、Salesforceにもともと存在しない機能を新たに実装するとか、いわゆる"ガバナ制限"※と呼ばれる制約への対処です。また、社内にノウハウのあまりない仕組みを用いた開発であったので、技術的な課題を一つずつ解決する必要がありました。

※参照記事:実は、入社に初めてSalesforceにふれる社員が大多数!充実のキャリア開発支援

とにかくトライアンドエラーを繰り返しながら、新しい技術を学ぶ過程で何度も壁にぶつかりつつも、根気よく取り組むことで解決策を見出しました。

昭和的な表現になってしまいますが、最終的には「気合い」で乗り越えたと言えるかもしれません。エンジニアという仕事は、諦めない気持ちがあれば何でも解決できるものだと信じているので…(笑)。

また、プロジェクトの進行中には上司である萩原さんのサポートが心強い支えとなりました。萩原さんはチームスピリットの創業時から携わる大ベテランの方なので、Salesforceに関する深い知識を持たれています。技術的な疑問やコーディングルールが不明瞭な部分についても、すぐにフォローをしてもらえる環境はとても大きな助けとなりました。本当に萩原さんには感謝しかないです。

「ファイル一括ダウンロード」は、チームスピリット環境にツールをインストールすれば、複雑な初期設定などしなくてもすぐにご利用いただけます。お客さまの利便性が向上する便利機能なので、ぜひ多くの方に使っていただきたいですね。

―今後どのような開発にチャレンジしていきたいですか?

今は、他システムとの連携ができる仕組みを開発しています。今回の開発業務で、私自身かなり自信をつけることができました。実際に開発してみないと身につかないので、そのような意図が本部長の手島さんにはあったのだと理解しています。

これからも技術の幅を広げ、やったことない分野にチャレンジしていきたいですね。それによってチームスピリットの機能が拡大していくことにつながっていけたらと思っています。そして、たくさんの方がチームスピリットを使っていただけるお手伝いができればと思っています。

今のところまだまだ成長段階なので、これからもよろしくお願いします。

根岸さん、貴重なお話をありがとうございました!

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