モノづくり最前線 工数一括登録ウィジェット編 入力の効率化と活用の両立を目指す開発の工夫
クラウド型SaaSの勤怠管理ソリューション「TeamSpirit」は、2012年4月に提供開始されました。そこから現在に至るまで、TeamSpiritはさまざまな機能開発や法令改正に合わせたアップデートをしつづけ、常に進化しています。
「TeamSpirit」は年間数回バージョンアップが実施され、常に進化し続けています。
Summer’25のリリースでは、工数管理機能に大きな改善が加わりました。「入力が面倒」という課題をどう解決し、どう活用につなげるのか──その背景には、お客さまの声と開発チームの挑戦があります。今回、開発をリードした進藤さんに、リリースのコンセプトや注目機能、今後の展望について伺いました。
工数一括登録ウィジェット編も併せてどうぞ!
https://tspark.teamspirit.com/1331
Team Success Platform事業統括本部 製品開発本部 プロダクトエンジニアリング部 工数管理ユニット ユニットリーダー
― 今回の工数管理機能は、どのような方針で開発を進めたのでしょうか?
工数一括登録ウィジェット編でもお話したのですが、一貫して工数入力の大きな問題点は「面倒」なこと。この課題を解決する打ち手を常に模索し続けています。
その上で、入力した工数をただのデータで終わらせるのではなく、活用できる仕組みを整えることが重要であると考えて開発を進めています。
― 今回リリースされた機能の中で、特におすすめのポイントを教えてください
今回のリリースの大きな機能としては、工数カレンダー機能強化、ジョブカテゴリの追加、サイボウズ Garoon対応があります。
ポイントがたくさんあるので、順にご紹介します。
まず、工数のカレンダー連携機能では、Microsoft Outlook、Google カレンダー、Salesforceカレンダーに対応しています。今回、新たにサイボウズ社の「Garoon(ガルーン)」のカレンダー連携できるようになりました。これによって、Garoonの予定から工数登録を行えるようになりました。
次にジョブカテゴリの追加です。これは、ジョブ名に 「A社Xプロジェクト 設計」のように、ジョブ名に取引先やプロジェクト名を含めて原価管理をするという運用をしているお客さまに向けた機能です。※この機能の詳細は、別記事で紹介予定です。
最後の大物機能は、工数カレンダー機能です。これは、工数をカレンダー風に入力できる新しい工数入力UIです。
普段お使いのOutlookやGoogleカレンダーを想像していただきたいのですが、カレンダーのUIは、どこもだいたい同じようなUIをしているんですよね。予定時間をクリックして選択範囲を引っ張ったり、そのまま予定を移動させたり。このUIが使いやすいからこそ、ある種一般的なカレンダーのUIになっているのだと思います。
「工数を開始・終了時刻で入力している場合、それはスケジュールとほとんど同じように扱えるのではないか? だとすると、カレンダーと同じようなUIで工数登録できたら便利だ。」ということで実装しました。
ユーザー会でお客さまから直接ご要望いただいたリクエストでもあったんですよ。
引用元: YouTube
― 以前から開発を進めてたいたとのことですが、今回のリリースに至るまでに苦労した点はありますか?
この機能は2シーズンかけて開発しました。ドラッグ&ドロップなどのリッチなUIはTeamSpiritにはこれまでなかったので、スパイク※から始めました。休憩時間に工数が入らないよう制御するなど、細かい工夫も多く、さまざまなパターンがでてくるので対応するのは大変でした。まだ現時点でも100点ではありませんが、ユーザーの声を聞きながら育てていく方針です。
お客さまからも直接、「最初から完璧なものをリリースするよりも、多少穴があってもユーザーの要望を聞きながら改善して育てていく方が私たちも愛着がわく」という声をいただきました。もちろん、これに関しては適用していい領域と、適用できない領域があるのですが、今回は新しい機能なので、お客さまの要望を聞きながらアップデートしていきたいと思います。
※スパイク:アジャイル開発における、機能開発とは別の技術検証や調査のためのタスク。
― ジョブにカテゴリを追加したことで、ユーザーの業務管理にどのような変化が期待できますか?
集計や検索の軸が増え、工数活用の幅が広がります。従来はジョブ名だけでしたが、カテゴリを追加することで、より柔軟な分析が可能になります。特にプロジェクト型ビジネスやIT開発など、フェーズ分けや分業が進んでいる業種に親和性が高いと思います。
工数機能は法律やガイドラインによる縛りがない領域です。「何をしなければいけない」、「何をしてはいけない」ということがないので、お客さまの企業ごとに自由に活用し進化できる領域といえます。
人的資本経営の文脈においても、工数データは宝物のようなデータです。これを活用していただくことで、私たちチームスピリットのMissionでもある「働くを変え、チームの力を解き放って」いただければと思います。
― 工数機能の追加や改善が加速している印象ですが、どういった背景があるのでしょうか?
技術的な部分ですと、1年くらい新しい土台に作り替えをしていて、やっと成果がでてきた状況です。開発効率が少しずつ上がってきています。
また思想的な部分においては、「入力を楽に」「活用しやすく」「データを自然に活用できる」という3本の柱を念頭に置いて工数開発を進めています。
「人」に着目し、人材をどう活かしていくのか。工数入力の負担を減らし、データ活用を進めることで、タレントマネジメントとの連携に発展させていくことができますし、それによってさらに人材の活用が進むと期待しています。
― 今後のバージョンアップでの注目ポイントがあれば教えてください
次は、Winter’26ということで今年の12月にリリース予定です。お客さまの要望を取り組み、さらに工数カレンダーが使いやすくなります。Summer‘25では機能が足りない部分もありましたが、より使いやすく改善します。
さらに、工数一括登録ウィジェットも機能強化され、時間入力、開始・終了時刻での一括登録に対応します。一括削除機能も追加され、より便利になります。
また、カテゴリ系も強化し、分析軸がさらに増えます。これにより、工数活用の幅が広がるはずです。
― ちなみに、せっかくリリースしてもバージョンアップされないお客さまも多いそうですね。そうしたお客さま向けに、バージョンアップをした方が良い理由を教えてください
直近のバージョンでいえば、ジョブの検索ダイアログなどが使いやすくなるなど、かなりの数のUIを改善し、使いやすさが向上しています。バージョンアップしないと、こうした改善が反映されません。
マニュアルを見るのが面倒、バージョンアップの手間が面倒だと思っているお客さまこそ、バージョンアップしたほうがトータル的には絶対に楽だし使いやすいはずです!
バージョンアップの手間を減らす工夫も進めていますので、ぜひ最新バージョンをご利用いただいて、使いやすさを体感してください。
私たちは最終的には工数を入力しなくて済む方向を目指しています。これによって、業務の無理・無駄を減らし、PDCAを素早くまわすことで、より強いチーム・組織づくりを目指していただきたいと思います。
今後の工数機能にぜひご期待ください!
進藤さん、ありがとうございました!
チームスピリットで一緒に働く仲間を探しています。
カジュアル面談を実施していますので、ご興味のある方はお気軽にどうぞ!
クラウド型SaaSの勤怠管理ソリューション「TeamSpirit」は、2012年4月に提供開始されました。そこから現在に至るまで、TeamSpiritはさまざまな機能開発や法令改正に合わせたアップデートをしつづけ、常に進化しています。
クラウド型SaaSの勤怠管理や経費精算、工数管理などのバックオフィス業務のDXソリューション「チームスピリット」は、2012年4月にサービスを提供開始されました。 そこから現在に至るまで、チームスピリットはさまざまな機能開発や法令改正に合わせたアップデートをしつづけ、常に進化しています。
クラウド型SaaSの勤怠管理ソリューション「チームスピリット」は、2012年4月に提供開始されました。そこから現在に至るまで、「チームスピリット」はさまざまな機能開発や法令改正に合わせたアップデートをしつづけ、常に進化しています。 モノづくりの最前線に立つ開発部門は、どうやって機能開発の優先度をつけているのか?何を重視しているのか?その思考や工夫の裏側に迫ります。