リーダーという選択 ― 次世代リーダーとその上司による本音トーク 組織の未来を形づくる、これからのリーダーたち
「管理職は罰ゲーム」と言われるようになった昨今。責任と負担が集中し、上司と部下の板ばさみになりながらも、自分自身とチームの成果を求められるハードさがその要因と言われています。
2025年9月、Team Success Platform(TSP)事業統括本部のキックオフミーティングが開催され、FY26に向けた各部門の方針と重点施策が共有されました。
本記事では、営業・製品企画開発・導入支援という異なる立場から、TSPの成長をけん引する3人の部長にインタビュー。部門間連携の進化や、リーダー合宿を通じた意識の変化、そして今後の展望について語っていただきました。
それぞれの現場で何が起きているのか、そしてどのように“横断的グロース戦略”が動き出しているのか。その舞台裏に迫ります。
※「FY26 Team Success Platform事業統括本部 キックオフミーティング」の記事はコチラからご覧ください。
Team Success Platform事業統括本部 製品企画開発本部(SD) プロダクトエンジニアリング部 部長
Team Success Platform事業統括本部 営業本部 営業第一部 部長
Team Success Platform事業統括本部 プロフェッショナルサービス本部(PS) プロダクトコンサルティング部 部長
2025年9月に実施したFY26のTeam Success Platform事業統括本部のキックオフミーティングの中で、各部門の方針や重点施策など発表されました。部門間連携において、チームリーダーの皆さんが重要だと感じている点を具体的に教えてください。
私たち営業第一部では、商談の99.7%が400名以下の企業で、競合も多い環境です。新しくジョインしてくれるメンバーも増えており、育成といった面においても自部門だけでは解決できない課題が増えてきています。
商談の面では、勝率を上げるためには人的リソースだけでなく、攻める領域や陣形を明確にし、仕組みや戦略・戦術を型化していく必要があります。営業はお客さまと直接関わるポジションなので、商談の情報を抱え込まず、開発にニーズやフィードバックを伝えることで、より良いプロダクト開発につながります。それによって、部門横断で一貫性のある戦略を取ることができ、勝率をあげていくことができると考えています。
ありがとうございます。営業部の現場感がよく伝わってきました。続いて、小澤さんのプロダクトコンサルティング部ではいかがでしょうか?
私たちは、新規プロダクト導入サービスの早期立ち上げと、マルチプロダクト対応の加速に取り組んでいます。マルチプロダクト戦略のスピードを緩めず、早期にビジネス化するためには、製品リリースと同時にサービスメニューを営業とカスタマーサクセスのメンバーに展開し、すぐにデリバリー可能なスキームを構築する必要があります。
並行して力を入れているのが「Center of Excellence(CoE)」です。これまで、各部門間で情報が分断されていて、顧客情報が一気通貫で管理されていないことが最大の課題でした。マルチプロダクト化によって情報がさらに複雑化しているため、全フェーズの情報にアクセスできる仕組みづくりが不可欠です。
この仕組みが整えば、工数削減や業務の難易度低下にもつながりますし、導入時のカスタマイズ情報を属人化させないことで、顧客との粘着性も高められると考えています。
また、顧客対応情報だけでなく、社内業務やパートナー向けに信頼できる情報を提供するためのドキュメント整備も急務です。誰もが安心して使えるナレッジベースの構築が必要だと感じています。
スピード感と連携が重要なテーマですね。では、田中さんの製品企画開発本部ではどのような部門間連携が必要だとお考えでしょうか。
キックオフミーティングでも発表していますが、FY26は開発本部として以下の4つの重点施策に取り組んでいます。
・データ活用/AI活用の強化
・労働基準法大改正への先回り対応
・ユーザー理解を深めた改善と新サービス開発
・属人化/技術負債の解消と安定運用
これらは、TSP全体の事業戦略4本柱(トリプルウィン、AIネイティブ、Go-To-Market、粘着性)と連動した大型施策ですが、どれも他部門との連携なくして実現できません。
そのため、隔週でのTSPコミュニケーション時間を活用し、リリース予定の先行共有や設計レビューなどを実施しています。社内の情報透明性を高め、お客さまの声が開発に届く仕組みづくりにも注力しています。
先ほどのお話から、それぞれの現場で直面する課題や工夫は異なるものの、共通のゴールに向けて情報を共有し、戦略をすり合わせる必要性を教えていただきました。
最近では、リーダー合宿を行ったり、週1回のリーダー間での進捗共有が始まったりと、コミュニケーションが活発になっているそうですね。
はい。週1回のリーダー間での進捗共有が定着してきて、部門を越えた情報交換が活発になっています。これまで以上に、隣の部門が何をしているかを知る機会が増えています。
白須さん(事業統括本部長)の号令もあり、部門間連携がしやすくなりましたね。以前は部門ごとに目標を立てていましたが、今は「一気通貫でやっていこう」という流れができつつあります。
リーダー合宿も実施されたと伺いましたが、合宿を通じて意識的な変化はありましたか?
ありましたね。1回目の合宿では、まずは親睦を深めること、隣の部門を知ること、それぞれの課題を共有することが目的でした。リーダーとして何をすべきか、自分たちに足りないものは何かを率直に話し合えたのは大きかったです。
2回目では、1回目で出た課題をもとに「戦略」に踏み込んだ話ができました。みんなが注力したい業種・業界について話し合い、勝てる領域を共通認識として持つことができたのは大きな成果だと思います。
そうですね。開発は限られたリソースの中で、どこにフォーカスするかが判断基準のひとつです。「この業界に注力しよう」と共通認識ができたことで、判断の軸も揃ってきたと感じています。
また、合宿を通じて、リーダーの皆さんが迷っていることがよく分かりました。リーダーとして任された立場ではあるものの勤続年数が短いメンバーもいるので、どう進めていくかを考える必要があると感じました。幸いにも、私のチームには経験豊富なメンバーが多いのですが、だからこそ、そういった人たちが意識的に情報を共有できるようにしていかないといけないと思っています。
情報集約を仕組み化し、集約された情報をスムーズに活用できるようにすることは、もともと各リーダーが共通して思い浮かべていた姿でしたよね。各チームが自力で情報を集めることは、それだけで工数もかかるし拾いきれるものでもありませんし。
こういった課題が「Center of Excellence(CoE)」の取り組みにもにつながりましたし、リーダー陣の連携の意識だけではなく、実際に実行につながったことが合宿や定例ミーティングの大きな成果と言えますね。
ここまでお話を伺っていて相互理解やチームワークの良さをとても感じるのですが、改めてお互いの部署を見て「すごい」と感じる部分はありますか?
前職でも同じような業界にいたので余計に感じるんですが、TeamSpiritの開発は、単にお客さまの要件を満たすだけではないところが本当にすごいと感じています。日々のオペレーションや導線まで深く理解し、法律上は必須でなくても「あると助かる」機能をしっかり作ってくれる。
“ぬくもり”のある開発といいますか。そういった部分が他社との差別化にもなっていて、お客さまの心をつかむ力があると感じています。
それから、小澤さんのプロダクトコンサルティング部は営業にとって非常に頼りになる存在です。営業からは慌ただしく雑な質問を投げてしまうこともあるんですが、小澤さんたちは実際に営業経験があるからこそ、「こういう意図で言ってるんだな」と察して、期待以上の回答をしてくれる。プロダクトコンサルティング部が最後のディフェンスラインとして守ってくれるので、自信を持ってお客さまに提案できますし、契約につながる“カード”としても強いと感じています。
営業チームは本当にハードワークですよね。その中でしっかり数字を残しているのは素直にすごいと思います。営業は組織変遷も激しいですし、体制が変わること自体が大きなインパクトなのに、結果を出し続けているのは努力とチームワークの賜物だと感じます。
PSチームについても、技術力と知識が非常に高いです。PSから質問が上がってくる時点で、かなり難易度の高い内容だと分かるんですが、それをしっかり調べて、詰めて、開発にエスカレーションされないように対応してくれる。水際で守ってくれている感覚があります。
ありがとうございます。営業チームがまさかSynclogをあんなに売るとは思っていませんでした(笑)。シンプルなプロダクトこそ活動量が数字に表れるので、すごく売っているなと。忙しい中でも、私の想像の2倍、3倍の成果を出していて、バイタリティを感じます。
それから、私たちPSから見ると、開発が最終防衛ラインなんですよね。開発に「無理」と言われたら無理なんですよ。でも、フロントに立っている私たちの目線でエスカレーションの回答をしてくれるのを感じています。
あと、開発チームのここ1年のバージョンアップは本当に“イケてる”と思います。プロダクトが一気によくなっていると感じます。
本当にそうですね。開発の進化は営業としてもワクワクします。お客さまに伝えたい機能がどんどん増えていて、チーム内でも「これなら売れるな」という会話が自然と生まれています。社内の視座が上がるような開発がされていると感じますね。
また、現在リードしているGo to Marketの目線合わせとして、TeamSpiritの「ポジション」「目指すべきディレクション」についても会話できたことが、今期も組織越境でハイクオリティ&ハイスピードでアクションできている要素になっていると思います。
めちゃくちゃ嬉しいです(笑)。開発メンバーをじわじわと増やしていますし、白須さんやプロダクトマネジメント(PM)の奈良さんがこれまでの関係性をもとに研究を重ねてくれて、それがようやく実現できているという感覚があります。
PMの田端さんにも毎週つかまっていますよ(笑)。いろんな人からヒアリングしていて、本当にすごいと思います。白須さんのマルチプロダクト戦略の推進も、現場にしっかり浸透してきていますよね。
AIの活用も始まっていて、PMやエスカレーション対応、調査業務などで使ってもらっています。少人数の中でどうやって開発効率を上げるかという課題に対して、好感触を得られていて、「次も使いたい」というリクエストも来ています。うちのチームが先行していますが、今後は他のチームにも展開していきたいですね。
今後、さらに連携を深めていくうえで、取り組みたいことや課題に感じていることはありますか?
営業の現場として深めたいのは、やはりマルチプロダクト戦略ですね。TeamSpiritが生産性向上を届けるためには、営業部門だけでお客さまに価値を届けるのは難しい。開発の思想や想い、そしてお客さまの難易度の高い要望にも応えていく必要があります。
一定のスピード感で進めていくことが求められますし、お客さまに対して「こういうシナリオで成功できますよ」というストーリーづくりを、呼吸を合わせて進めていきたいと思っています。
同じことを言おうと思っていました(笑)。以前は、経営会議で話していた内容と現場の認識にズレがあり、GTM(Go-To-Market)戦略の足並みが揃わないことがあったんです。開発としては「もう少しやれたな」と思う部分もあり、マルチプロダクトとして製品数を出さないといけないタイミングでつまずいてしまうのはもったいない。
だからこそ、ちゃんと“売っていく”という目線を合わせて、もっと連携していきたいですね。
私からは2つあります。1つはプリセールス。General Business(GB)を主戦場にしつつ、SMB(Small and Medium Business)でもしっかり対応していきたい。もう1つは、マルチプロダクトに対応したデリバリーの組みを作ることです。
プロダクトのローンチに合わせてデリバリーを開始するには、少なくとも開発が設計を始めている段階で情報をキャッチアップして、製品開発と並行して導入サービスを設計しないといけません。
PS本部は業務の幅が広く、その中でも私たちチームは営業やCSMと導入チームの間に立つ“ハブ”の役割が求められていると感じています。横のつながりを強化する仕組みを、今後さらに整えていきたいですね。
それでは最後に、それぞれご自身の部署のメンバーに向けてメッセージがあれば、ぜひお願いします!
営業メンバーに向けて、まずは、勇敢な毎日をありがとうと言いたいです。商談の数も競合の数も多い中で、質やスピード、そしてプロダクトの理解まで、本当によく頑張ってくれていて、感謝の気持ちでいっぱいです。
未経験でHRテックという“カオス”なフィールドに飛び込んで、しかもマルチプロダクトで対応してくれているのは本当にすごいこと。お客さまの要望に応えるのはファーストステップですが、チームスピリットの製品には各部門の想いが詰まっています。新しい時代に向けてリリースされる製品を通じて、働き方のイノベーションを提案し、「チームスピリットで会社が変わった」と思ってもらえるような、半歩先の伴走をこれからも一緒にしていきましょう。
私たちのプロダクトエンジニアリング部は、 機能単位のユニット体制に移行して約1年になります。この新しい体制の中で、機能ごとの開発が非常に加速した1年でした。大変な中でも頑張ってくれて、その分の成果もちゃんと出ていると思います。
チームにはスローガンがあって、「ユーザーの価値を超えた、自分の仕事成果を他の人に楽しく語れるようにする」。CPOの原さんが作ってくれたんですが、すごくいいスローガンだなと思っていて、それがようやく実現しつつあると感じています。次の1年も、さらに加速して頑張っていきましょう!
変化の多い中でも柔軟に対応し、前向きに取り組んでくれていることに、私もメンバーに対して心から感謝しています。
私は廣山さんのリーダーシップを参考にしている点があり、それは情報の透明性が高く、常に共有されている点です。「初めて知った情報」がないくらい、納得感のある情報がちゃんと降りてくる。だからこそ、「こういうことやりたいよね」を共有でき、すぐに動ける。
「やるよ」と言ったらすぐ動ける、そのスピード感と信頼感があるチームづくりは私自身も真似したいと思っています。チームとしての強みを活かしながら、より良いサービスを一緒に届けていきましょう。
栗田さん、田中さん、小澤さん、ありがとうございました!
部門の壁を越え、共通の戦略と目的を持って進むTSP事業統括本部。
リーダーたちの言葉からは、単なる情報共有を超えた「信頼」と「共創」の空気が感じられました。
これからのTSPの進化に、ぜひご注目ください!
チームスピリットの仲間を募集しています!
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「管理職は罰ゲーム」と言われるようになった昨今。責任と負担が集中し、上司と部下の板ばさみになりながらも、自分自身とチームの成果を求められるハードさがその要因と言われています。
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