
若手社員がリーダーに聞きたい7つの質問 廣山DL×山﨑編
チームスピリットを支えるリーダーたちに若手社員がインタビューをし、自らの学びを深めていく体当たり取材企画! 今回は、 Professional Service Departmentの Department Leaderである廣山さんに若手社員の山﨑さんがインタビューをしました。
「管理職は罰ゲーム」と言われるようになった昨今。責任と負担が集中し、上司と部下の板ばさみになりながらも、自分自身とチームの成果を求められるハードさがその要因と言われています。
そんな世間的ムーブの中、チームスピリットのリーダーたちは、なぜリーダーになろうと思ったのか、どうチームを率いているのか、働き方にどう向き合っているのか。
2024年に部長職に就任した髙原さんと、その上司である廣山さんに、リーダーシップの“あり方”と未来へのヒントをインタビューしました!
プロフェッショナルサービス本部 本部長
プロフェッショナルサービス本部 プロダクトオンボーディング第二部 部長
まず、髙原さんはこれまでどのようなキャリアを経て、現在のポジションに就任されたのでしょうか?
前職では社長秘書として勤務していたのですが、社内のSalesforceの管理者も担当していました。その時に「TeamSpirit」を導入することになり、私が社内の導入担当をしたんです。このことがきっかけで、Salesforceを基盤とするサービスに提供する側として携わりたいと思い、チームスピリットに入社を決めました。
入社当初からずっと中小企業さま向けのTeamSpiritの導入コンサルタントを担っていたのですが、2020年ごろに大規模な導入プロジェクトに携わる機会があり、それを機にTeamSpirit Enterpriseを担当する部署への異動を希望しました。
以前から管理職にチャレンジしたい気持ちがあることは廣山さんにお伝えしていたので、廣山さんから部長職への打診をいただきました。
世間的に管理職になりたくないという雰囲気の中、積極的に管理職を希望される方は貴重ですね。
廣山さんは、髙原さんをどういった理由で管理職に登用されたのでしょうか?
組織として分かれていた部署をちょうど統合するタイミングで、プレイヤーとしてだけではなく組織全体をまとめられるリーダーが必要でした。そこで、白羽の矢を立てたのが髙原さんでした。
プロフェッショナルサービス本部(以下PS)の管理職には、大きく分けて2つの能力が求められます。
ひとつは、プロジェクトをリードし、円滑に進める「プロジェクトマネジメント能力」で、自分だけではなくメンバーの案件にも対応してコントロールするマネジメント能力です。プロジェクトを円滑に進行させるためには、トラブル発生時の的確な対応力、顧客との信頼関係を築く折衝力、そして社内外のステークホルダーとの調整力といった、総合的なマネジメントスキルが不可欠です。
もうひとつは、チームの成果を最大化する「組織マネジメント力」です。現場能力だけではなく、視座を上げて組織全体を導くマネジメント視点が必要になります。
当時、髙原さんは、プロジェクトマネジメント力においては非常に高い評価を受けていて、お客さまとの信頼関係づくりやトラブル対応などの実績も重ねていましたが、組織マネジメントは未知数でした。ただ、それこそがポテンシャルだと考えていたので、やってくれるのではないかという期待がありました。
私自身がこれまでに培ってきた知見や経験を余すところなく共有し、全力で支援していく覚悟で、登用を決断したのをよく覚えています。
まさに「伸びしろに期待を込めて任せた」という感じですね。
そうですね。実際、2024年1月に部長に昇進してからは、私が細かく口を出すこともほとんどありません。たまに相談を受けることはありますが、現場はしっかりと任せられていると感じています。
髙原さんは、先ほど「昔から漠然と管理職にチャレンジしたいという気持ちがあった」とのことでしたが、何かきっかけなどはあるのでしょうか?
本当に漠然と「いつかは」という気持ちでした(笑)。
私がチームスピリットに入社した当時は、会社での5年後、10年後のキャリア目標を立ててプレゼンする機会があったんですね。その際も「プレイングマネージャーになりたい」と書いた記憶があります。
人の面倒を見るのが好きだというのもありますし、ピープルマネジメントにはずっと関心がありました。
正直に言うと、私は「マネジメントやってみたいです!」っていう人を疑うタイプなんですよね(笑)。
というのも、自分自身が25,6歳の頃からマネジメントをやってきて、大変なことが本当に多かったので「やってみたい」というだけの人だと、物事の本質や責任の重さを想像しきれてないんじゃないかと思ってしまいます。むしろ、ちょっとマネジメントに近いことを体験して大変さを実感し、「もう管理職はいいかな」と1回離れるくらいの人の方に、「そろそろ管理職やってみる?」と声をかけたりしていました(笑)。
慎重に見極めるということですね。髙原さんに関しては、その点どうだったのでしょうか?
メンバーの時から後輩や周りの面倒をよく見てくれていましたし、その上で「管理職をやりたい」と言ってくれたので、そこは大きかったですよね。
熱意だけではなく実際に行動が伴っていたので、「髙原さんなら任せられる」と思えました。
廣山さんは本部長として、髙原さんをはじめとする部長職の方々を支える立場として意識していることはありますか?
リーダーは、自分が起因ではないストレスがすごく多いポジションなんですよね。なので、まずはその“はけ口”になれるようにしています。また、何か相談されたときには、できるだけ早く判断して回答するようにしています。何か改善が必要なケースにおいても、スピード感をもって対応するようにしています。
それともうひとつ大事にしているのは、「自分のスタイルを押し付けないこと」です。
マネジメントはその人の性格や価値観が大きく出るので、人のやり方を無理に真似すると絶対続かない。本人がしっくりくるスタイルを確立しないと、ストレスにもなるし、サステナブルなマネジメントにならないと思っています。
もちろん、メンバーにとって苦痛になるようなマネジメントになっていないか、そこには目を配っています。放置ではなく、見守りながら、必要なときにはちゃんと声をかけるという距離感ですね。
マネジメントの「スタイル」についてお話がありましたが、お二人はどのようなマネジメントスタイルを取っているのでしょうか?
私は現在5名のマネジメントをしていますが、メンバーの状況に応じて関わり方をかなり変えています。ベテランメンバーにはあまり口出しをせず任せますし、経験が浅いメンバーにはこちらから積極的にフォローに入るようにしています。関与のバランスは難しいのですが、メンバーの皆さんが安心して動けるように意識して調整しています。
私は基本「任せる」スタイルです。
ただ、大枠の方針やゴールは明確にします。そこに至る道のりは任せる感じですね。また、組織全体の認識を揃えるところは意識しているので、情報の開示は早めにするようにしています。
「組織全体のパフォーマンスをどう最大化できるか」について常に考えていて、その観点でも個々の働きやすさや成長は含まれるので、できる限り一人ひとりと向き合うようにしています。とはいえ、人数が増えてくるとスパン・オブ・コントロール※の面でも難しくなってくるので、マネージャーの皆さんにもメンバーとのコミュニケーションを意識するように伝えています。
※スパン・オブ・コントロール:1人の管理職が効果的にマネジメントできる部下の人数の限界を指す概念。一般的にマネージャーが適切に管理できる部下の人数は、5~8人程度とされている。
PSの皆さんはハードワークな印象ですが、プライベートと仕事の両立はどう工夫されていますか?また、部下の方々の働き方に対してはどのようなお考えでしょうか。
「この日は休む」と決めたら必ず有休を取るようにしています。ミーティングなども事前に日程調整できますし、柔軟なスタンスをメンバーにも伝えています。メリハリをつけることが、長く働くうえでは大切かなと。
うちは共働きで小学生の子どもがいるので、夫婦で協力しながら子育てを行い、ライフスタイルに合わせて柔軟な働き方を取り入れています。たとえば、在宅勤務の日は夜早めに子どもと一緒に就寝し、翌朝の時間を有効活用して仕事に取り組むなど、自分たちに合った生活スタイルを築いています。
私自身は、仕事とプライベートを明確に区切るというよりも、生活の一部として自然に仕事が存在している感覚です。ただし、メンバーの中には「オンとオフをきちんと分けたい」という人もいるので、それぞれの価値観やライフスタイルに合った働き方を尊重しています。ルールを守りながら成果を出してくれるのであれば、働くスタイルは自由であっていいと考えています。
仕事のストレスはどうしていますか?
私は、仕事のストレスは仕事で解消するタイプなんです。
うまくいかないとなったときに、仕事でうまくいかない限り解消しないと思っています。
お客さんと会話していると、自然と前向きな気持ちになって解消したりするので(笑)。
私も同じですね。仕事で抱えているストレスや課題は仕事で解消しないと本質的に解決しないと思っています。どれだけスピードをもって解決できるかの方が大事で、終わらせてから飲みに行く方が断然おいしいですよね(笑)。
逆に、ストレスを抱えたままだと、遊びも楽しめないですよね。時には全然違う仕事に取り組むことで気持ちを切り替えるのも一つの手です。
ストレスが解消してないと、日曜の夜が憂鬱になりますもんね。
お二人とも仕事のストレスは仕事で解消するタイプなんですね。
ちなみに、会社からのプレッシャーついてはどう感じますか?
プレッシャーは常にありますよね。自分の発言が本部の印象を左右してしまうこともあるので、発言にはかなり気を遣っています。
また、 PSに関することだけでなく、常に「会社全体としての最適化」を意識するようにしています。
自部門の売上やコストだけを追うのではなく、他部門との連携や全体戦略の中で、どこにどれだけコストをかけるべきかといった視点を持つように心がけています。まだどうしても考えが至らない部分もあるとは思いますが、全体最適という視点はこれからも大切にしていきたいですね。
プレッシャーに対して、経営レベルの意識を持って、真正面から向き合っているということですね。
これからの「次世代リーダー」に必要だと感じるマインドセットはどのようなものだと思いますか?
これまで自分が培ってきたマネジメントスタイルが間違っていたとは思っていませんが、時代とともに価値観が大きく変化してきているのは強く感じています。これからの世代は、より多様な考え方や働き方が共存する時代になると思いますし、そういった意味で、マネジメントはますます難しい時代に入ってきたと感じています。
そんな中で大切なのは、自分のスタイルをどう築いていくか。そして、時代の流れに流されない「折れない軸」を持つことだと思っています。
自分の考えだけで突き進むのではなく、周囲がどう感じるかも含めて、総合的に判断する力がますます重要になってきています。
AIなどのテクノロジーも、当然うまく活用すべきだと考えています。感情を挟まずに済む判断や処理はAIに任せる。一方で、人にしかできない“ピープルマネジメント”には、これまで以上に注力していく。そういった“バランス感覚”が、これからのマネジメントにおいて非常に大切になってくると感じています。
私も、いろんな働き方を尊重する一方で、自分の中に軸があることが大切だと思っています。
配慮ばかりしていては、リーダー自身の考えがブレてしまうこともあるので。
あと、これは自分のポリシーなんですが、会社で過ごす時間を楽しんでいたいんです。下を向いて歩いていたり疲れた顔をしていたりすると、周りの空気も沈んでしまう。だからこそ、ハツラツとした姿勢でいたいなと思っています。
とても難しい質問だと思うのですが、「軸」はどうやって作れるものだとお考えでしょうか?
私自身は、自分の「軸」をつくるまでにかなり苦労してきました。経験ももちろんですが、本を読んで勉強したことを現場で試してみたり、失敗も含めて体験を重ねる。その中でようやく見えてくるものがあると思っています。
また、チームのゴールを示すうえでも、自分がどうしたいかという“Will”を持っていないといけない。ゴールのないマラソンって、どれだけ頑張っても辛いだけじゃないですか。
多少迷走しても、自分が目指すべき方向を持っておくこと。それが、リーダーにとって何より大事だと思っています。
一朝一夕に、「軸」ができるものではないですよね。
では、廣山さんから髙原さんへの、今後の期待を聞かせてください。
「カッコいいリーダー」になってほしいですね。
…いや、もうすでになりそうな雰囲気があるので(笑)、このまま突っ走っていってほしいです。「私もあんなリーダーになりたい!」と、みんなから憧れられるような存在になってほしいと思っています。
つい先日、面接に来た方が「一次面接でお会いした髙原さんのようになりたい」とおっしゃっていたんです。その話を聞いて、やっぱり“憧れられる存在”って必要なんだなと。
私自身も、そんなふうに誰かに思ってもらえるようなリーダーになりたいと思っています。「私もあんなふうになりたい」と思ってもらえるような、そんな背中を見せてくれるリーダーであってほしいなと思います。
それでは最後に、今後、管理職を目指す人へ向けてお二人からメッセージをお願いします。
「管理職は罰ゲーム」というような風潮が世間的にあると思いますが、できること、やっていいことが増えるので私は楽しいと思うんです。
視野や視界が広がるので、ぜひその楽しさを知ってほしいですね!
まさに髙原さんの言う通りで、個人でやれることには限界があり、組織だからこそできることは多く、またインパクトも大きい。
管理職は敬遠されがちですが、組織をマネジメントする面白さは、個人では実現できないことでもチームで臨めば実現できる、それをリードすることに面白さがあると思っています。
自分が成し遂げたいことがある人にとっては近道だと思うので、ぜひチャレンジしてほしいと思います。
廣山さん、髙原さん、貴重なお話ありがとうございました!
チームスピリットを支えるリーダーたちに若手社員がインタビューをし、自らの学びを深めていく体当たり取材企画! 今回は、 Professional Service Departmentの Department Leaderである廣山さんに若手社員の山﨑さんがインタビューをしました。
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