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「5人5通りで正解はない」プロダクトオペレーション本部が実践する、個性を活かすチームビルディング(前編)

「5人5通りで正解はない」プロダクトオペレーション本部が実践する、個性を活かすチームビルディング(前編)

メンバーのモチベーションが上がらない、チームの方向性がバラバラ、マネージャーとしての自分の正解がわからない……。ピープルマネジメントに頭を悩ませるマネージャーは少なくありません。
今回は、そんなチームづくりに奮闘するマネージャーのみなさんへ向けて、プロダクトオペレーション本部(以下、PO本部)が日々どんなふうにチームに向き合っているのか、そのリアルな舞台裏をお聞きしました。一見バラバラにも見える5人が、なぜお互いをリスペクトし合い、心地よく成果を出せるチームを作れているのか。そのヒントを前後編にわたってお届けします。

信頼関係の土台:初期コストを惜しまない「親鳥理論」の1on1

「マネジメントコストは常に赤字」と語る手島さん。特に中途採用のメンバーや、新しくチームに加わったメンバーに対するアプローチには、並々ならぬ熱量を持っています。手島さんはこれを「親鳥理論」と呼びます。

プロダクトオペレーション本部 本部長 手島さん

プロダクトオペレーション本部 本部長 手島さん

新しく入ってきたメンバーにとって、最初に密に関わるマネージャーは、生まれたばかりの鳥が最初に見る『親』のようなものです。そこでどんな関わりを持ったかで、その後の会社やチームに対する信頼度が180度変わります。だからこそ、最初の1か月目には信じられないくらいの時間とエネルギーを割いて、1on1などで徹底的に信頼関係を構築します。

多くのマネージャーが「日々の業務が忙しくて、メンバーとのコミュニケーションの時間が取れない」と言いがちです。しかし、手島さんはその優先順位を真っ向から否定します。

初期の信頼関係構築をサボると、後から必ず歪みが出ます。その時に発生するリカバリーコストは、最初に投資するコストの何倍、何十倍にも膨れ上がってしまう。だから、最初の1か月は『親鳥』として絶対に手を抜かない。マネジメントコストをここに全振りすることが、結果として最も効率的で強いチームを作る近道なんです。

「煽り役」の裏にある、組織の「盾」になる覚悟

座談会の中で、リーダーたちから手島さんの印象として多く挙がったのが「良い意味での煽り役」「無茶ぶりが多い」という言葉でした。しかし、その“煽り”がチームを前進させる良い刺激になっている背景には、手島さんなりの深い配慮とメンバーへの想いがありました。

メンバー同士で『もっとやれるでしょ』と言い合うと、必要以上に角が立ったり、人間関係にヒビが入ったりすることがあります。だから、組織として高い目標に挑むための『煽り』や『高い要求』は、自分が悪者や矢面に立つつもりで、全部口に出すべきだと思っています。それが本部長である私の役割です。

ただグイグイと引っ張るだけでなく、チームが迷わず突き進めるように、自分が矢面に立つこと。 そして、この「無茶ぶり」の裏には、リーダーたちが口を揃える絶妙な「アメとムチ」のバランスがありました。

プロダクトオペレーション本部 カスタマーサポートユニットリーダー 礒野さん

プロダクトオペレーション本部 カスタマーサポートユニットリーダー 礒野さん

手島さんはあえて高いボールを投げてきますが、私たちがそれを必死に打ち返したときには、『いいね!』『よくやった!』と必ずリアクションをくれます。努力や成果を見逃さずに評価してくれるという信頼があるからこそ、頑張れます。

純粋に『でしょ?大変だったんですよ!』と言い合えるような空気感も嬉しくて、大変な課題であっても『次もまた頑張ろう』と前向きな気持ちになれます。

また、自分でも心のどこかで『腰が重いけどチームとして取り組むべきだ』と思っている部分をズバリ指摘されるので、なんだかんだ背中を押されてチャレンジできます。

物事が改善するとスッキリしますし、ULの私にだけ言うのではなく、各メンバーの強みを理解したうえで『これ○○さんできるんじゃない?』『○○さんチャレンジしてみてよ』と、ギリギリ何とかなりそうな絶妙なボールを振ってくれます。そうして各自に『やればできる!』という自信向上の機会を作ってくださることが、私を含めメンバーの肯定感の向上につながっていると感じます。メンバー一人ひとりを普段からよく見て、理解してくれているからこそできることだと思います。

正解を押し付けない。手島本部長が語る「2つのキャプテン論」

PO本部を率いる手島さんのマネジメント哲学の根底には、「マネージャーに唯一無二の正解はない」という強い信念があります。手島さんは、5人5通りのマネジメントが成立している背景を、サッカーのチームに例えてこう語ります。

サッカーのキャプテンには、大きく分けて2つのタイプがあると思っています。1つは、とにかく声を張り上げてチームを盛り上げる『声出し型』。もう1つは、圧倒的なプレーと背中でチームを引っ張る『実力派型』。どちらが正解ということはありません。組織によって、あるいはその人のキャラクターによって、適したスタイルは全く異なります。

手島さんは、4人のリーダーたちに対しても「自分の真似をするな」と伝えている。

うちのリーダーたちには、『自分のやり方は、もがきながら自分で見つけてほしい』と伝えています。無理に自分に合わないタイプを演じて潰れそうになっているときは全力で止めますが、基本的にはそれぞれのスタイルでチームを率いてくれればいい。型にはめないことこそが、個人の強みを最大化する唯一の方法だと思っています。

個性豊かな4人のリーダーたち

では、実際に手島本部長のもとで活躍する部長とユニットリーダー(UL)の4人は、どのようなスタイルでチームを率いているのでしょうか。メンバーとの関わり方や、日々の1on1で大切にしていることなど、それぞれのインタビューから見えてきたアプローチの特徴がこちらです。

萩原さん}

萩原さん

プロダクトオペレーション本部 エンジニリング部 部長

インタビューから見えたスタイル:
ロジカル・仕組み型
アプローチ:
目標とプロセスを明確にし、1週間サイクルでタスクを計画・実行することで、持続可能かつ確実な成果を狙うスタイル

礒野さん}

礒野さん

プロダクトオペレーション本部
カスタマーサポートユニット
ユニットリーダー

インタビューから見えたスタイル:
​方針提示・自律伴走型
アプローチ:
方針提示の後は実務を信頼して委ねる。業務ごとにメイン担当を設けて他メンバーへ教える仕組みを構築し、自身は『最終確認』と『解決困難な際のヘルプ』に徹するスタイル

小林さん}

小林さん

プロダクトオペレーション本部
テクニカルサポートユニット1
(Team Success Platform向け)
ユニットリーダー

インタビューから見えたスタイル:
コネクティング型
アプローチ:
自己開示と対話から、メンバーの「やってみる」を引き出す育成重視スタイル

藤田さん}

藤田さん

プロダクトオペレーション本部
テクニカルサポートユニット2
(エンタープライズ向け)
ユニットリーダー

インタビューから見えたスタイル:
プロフェッショナル背中型
アプローチ:
高い専門性と技術力をベースに、自ら高い基準を示すことでメンバーの視座を引き上げる背中で語るスタイル

この全く異なる4つの個性が衝突せず、むしろお互いを補完し合えているのは、トップである手島さんが「違っていて当然」という心理的安全性を組織全体に担保しているからに他なりません。

5人5通りの個性を認め合い、トップが盾となって高い目標へ煽り、そして「親鳥」としての深い信頼関係を築き上げる。PO本部の強さの秘密である「人柄と信頼」の土台が見えてきました。

続く後編では、この厚い信頼関係を組織として持続可能にするための「具体的な取り組み」と、メンバーを疲弊させないための試行錯誤の歴史に迫ります。PO本部が実践している「朝会15分」や「私のトリセツ(取扱説明書)」など、明日から自分たちのチームでも試せる工夫をお届けします。お楽しみに!

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