Executive interview 変化できるものだけが生き残る 後編
ファイナンスやIRの領域は専門性が高く、一般の社員にはどのような活動をしているのか実態が見えづらいもの。
チムスピParkでは、今期(2026年8月期)から、高橋CFOによる四半期ごとの決算発表の解説記事の連載をスタートします。本企画では決算のポイントにフォーカスして、財務や会計の専門知識に馴染みがない方にも分かりやすい解説記事としてお届けします。
執行役員CFO コーポレート統括本部 本部長
チームスピリットでは、1年に4回、四半期ごとに決算情報を開示しています。
先日、2026年8月期の第1四半期(Q1)決算を発表し、同日に主要な機関投資家や証券アナリスト等を対象とした決算説明会を実施しました。説明会では、道下CEOからビジネス状況のアップデートを、そしてCFOの私から財務実績の概要と財務戦略等についてお話ししました。
引用元: YouTube
以下、
1) Q1業績の概要
2)ビジネスの状況のアップデート
3) 財務戦略等についてのアップデート
の順に、主要なポイントをお伝えします。
Q1の業績は、売上が前会計年度の同期比(昨年対比、以下「昨対」)で+23%の増収、営業利益と当期利益は同2倍となる増益を達成しました。昨期(2025年8月期)の通期ベースでの売上伸長率は11%だったので、比較すると売上高の伸長ペースが2倍近くに伸びた形です。
当社の売上は、お客さまから継続的にいただく「ライセンス売上」と、導入支援など一時的な「プロフェッショナルサービス売上」の二つで構成されています。当然、前者の方が後者よりも大きいものです。 今回のQ1決算では、この両方が業績に寄与しました。
・ライセンス売上(昨対+16%):昨年Q3以降に積み上げてきたエンタープライズ領域のARR(年間経常収益)が寄与し、堅実に推移しました。(参考までに昨年通期ベースでは+12%でした。)
・プロフェッショナルサービス売上(昨対+61%) :同じくエンタープライズ領域において、大規模な導入プロジェクトが複数並行して稼働していることが大きく影響しました。
こうした増収効果を受けて、営業利益と当期利益は共に、昨対で約2倍になり、営業利益率は7.8%(昨対+3.3ポイント改善)となりました。これは、今期通期ベースの業績予想に対して、少し上回るベースでの進捗となります。
もっとも、Q1は1年の中では比較的利益貢献度が大きくはない四半期です。今回の結果に慢心することなく、Q2、Q3と着実に計画を遂行していくことが求められていると考えています。
ビジネスの状況については、大きく2つのアップデートがありました。
まず、当社の「基本戦略」に沿った事業展開の進捗です。具体的には、誰に対して売るのかという意味での「エンタープライズ戦略」におけるアビームコンサルティングとの協業開始や、何を売るのかという意味での「マルチプロダクト戦略」におけるパルスサーベイのリリースです。
次に、40年ぶりと言われる労働基準法の大改正に向けた、外部発信の強化です。具体的には、日経ビジネスやHRzineなどの記事掲載に加え、IRTVやYouTubeなどのメディア登壇事例を紹介しました。
いずれも、当社の強みや市場環境の変化を捉えた良い発信ができていると考えていますので、ぜひ皆さんもチェックしてみてください。
財務戦略等については、株主還元とIR活動の状況についてアップデートしました。
中でも重要なポイントとして、当社が株主還元策を導入する上で必要な「分配可能額」を創出したことについて丁寧に説明しました。分配可能額というのは、耳慣れない言葉だと思いますが、会社法上の概念で、これがプラスの数字でなければ、配当や自己株式の取得ができません。
当社は、過去数年間の赤字決算により、この数値がマイナスの状態にありました。今期末(2026年の秋)にはプラスに転じる見込みでしたが、その前倒しを目指して、昨年11月末の株主総会での決議を経て、本年1月6日に6億円規模の分配可能額を創出しました。これにより、今後はより柔軟で機動的な株主還元策(配当や自社株取得など)の実施が可能となりました。
そして、この準備が整ったことを受け、早速具体的なアクションを実行に移しています。
当社は、1月21日の夕方、創業者である荻島浩司さんから発行済株式総数(自己株式を除く)対比で7.55%に相当する持分を約6億円で自己株取得することを発表しました。翌22日の一般市場取引が開始される前に、立会市場外取引(ToSTNET-3)で同取引を執行しています。これにより、今期業績予想の一株当たり数値は、同割合分上振れることになる見込みです。
以上が、今回のQ1決算とその翌週のコーポレートアクションの概要になります。それぞれの内容について、より深く知りたい方は、ぜひ決算説明動画、当社コーポレートサイト IRページも併せてご覧いただければと思います。
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。