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【専門家対談】2027年の労働基準法改正を見据えて。TeamSpirit パルスサーベイが「経営インフラ」となる理由

【専門家対談】2027年の労働基準法改正を見据えて。TeamSpirit パルスサーベイが「経営インフラ」となる理由

2025年12月、「TeamSpirit パルスサーベイ」のリリースが発表されました。「人的資本経営」や「ウェルビーイング」が経営の重要課題となる中、現場では「従業員のコンディションが見えにくい」「サーベイを実施しても形骸化してしまう」といった悩みが尽きません。 そんな中、TeamSpiritの新機能「パルスサーベイ」が、組織の状態をリアルタイムに可視化するツールとして注目を集めています。

今回は、社会保険労務士として多くの企業の人的資本経営を支援されている松井先生と、常に最前線でお客さまとの課題解決に取り組んでいるカスタマーサクセス部の松田部長にその開発背景や、専門家から見た「本質的な活用法」についてお話を伺いました。

松井 勇策 先生}

松井 勇策 先生

産学連携シンクタンク iU組織研究機構 代表理事・社労士。情報経営イノベーション専門職大学 客員教授(人的資本経営・雇用政策)。社労士・公認心理師・AIジェネラリスト。
時代に応じた先進的な雇用環境整備について、雇用関係の制度や実務知識、特に国内法や制度への知見を基本として、人的資本経営の推進・AIやICT関係の知見を融合した対応を最も得意とする。
人的資本経営の導入コンサルティング・先進的なAIやDX対応の雇用環境整備コンサルティング・国内の上場やM&Aに対応した人事労務デューデリジェンスなどに多くの実績がある。
著書『現代の人事の最新課題』『人的資本経営と開示実務の教科書』シリーズほか。東京都社会保険労務士会 先進人事経営検討会議 議長・責任者、人的資本経営検定 監修・試験委員長。

松田 紘幸 さん}

松田 紘幸 さん

Team Success Platform事業統括本部 カスタマーサクセス本部 カスタマーサクセス部 部長
大手人材紹介会社で法人営業・キャリアコンサルタントを経験後、東証プライム上場メーカーで総務、人事、経営企画を担当。2019年にチームスピリットに入社し、一貫してカスタマーサクセスを担当。現場起点の業務改善と、顧客への提供価値最大化を両輪で推進している。

負担ゼロで内面を可視化。「TeamSpirit パルスサーベイ」とは?

編集部:松田さんは常にお客さまの課題解決に向き合っている立場から、パルスサーベイの導入にも積極的に取り組まれています。改めて、今回リリースされた「TeamSpirit パルスサーベイ」について教えていただけますか?

松田:「TeamSpirit パルスサーベイ」の最大の特長は、「従業員の回答負荷を限りなくゼロにする(負担ゼロ設計)」という点です。具体的には、日々の「勤怠打刻」の画面に設問が表示されるので、従業員は新たなツールにログインする必要がありません。いつもの業務フローの中で自然に回答ができるため、高い回答率を維持できるのが強みです。

回答結果はダッシュボードに即座に反映されます。例えば「睡眠時間」や「業務達成度」などのスコアを過去90日間の推移で見たり、直近7日間でスコアが急激に下がっている人をピックアップしたりと、フォローが必要な社員を早期に発見できる仕組みになっています 。TeamSpiritが持つ「勤怠データ(残業時間・休日出勤)」や「工数データ(業務負荷)」を組み合わせて分析できるので、「誰が・なぜ」不調に陥っているのか、原因特定をしやすくなっています。

勤怠打刻の画面に、その日の気分や体調を問う設問(最大5問)が表示可能。従業員は新たなツールにログインする必要がなく、日々のルーティンの中で直感的に回答できるため、回答率が向上し習慣化できるように。

なぜ今、「パルスサーベイ」なのか? 多様化する組織をデータでつなぐ「経営インフラ」

編集部:このタイミングでパルスサーベイがリリースされた理由を教えてください。

松田:もともとは、お客さまから「勤怠打刻のタイミングで体調などを一緒に記録したい」という要望からでした。リモートワークが進む中で、「顔が見えにくい社員の日々のコンディションを知りたい」という要望も増え、リリースに至りました 。

編集部:松井先生にお伺いします。こうしたサーベイツールは増えていますが、経営や人事の視点から見て、なぜ今これほど重要視されているのでしょうか?

松井先生:社会的な背景で政策の経緯から言えば、「働き方を多様化して、価値を向上させる」という取り組みは、ここ10年以上にわたり雇用関連の法令政策が充実化し、ずっと続けられてきたことです。ここ4、5年は「人的資本経営」が叫ばれており、特に「育成施策」や「人事制度」「タレントマネジメント」の変革の必要性が認識されてきました。こうしたことの制度設計を行うために、「いま組織がどんな状態か」を把握するのは前提条件になるため、組織サーベイの活用が一般化してきたのだと言えます。また、「人材版伊藤レポート」の中では、従業員エンゲージメントの重要性が多く採り上げられており、そうしたことも後押しした流れだと言えるでしょう。

そして、今後さらに本当の意味で働く価値を向上させるには、制度だけでなく、「働き方そのもの」を本当に多様化させていく必要があります。

ここで問題になるのは「多様な働き方」とは、働く時間も場所もバラバラになる(非同期になる)ということです。 皆が顔を合わせない中で、適切なツールを使って繋がっておかないと、メンタルや組織風土までバラバラになってしまい、組織として運営すること自体が困難になってしまうのです。

だからこそ、物理的に離れていても組織を成立させるために、「個人の内面」や「状態」をデータとして把握することがさらに必要不可欠になります。 これは単に「モチベーションが高いか」とか「メンタル不調はないか」といった点検だけの話ではありません。バラバラになりがちな個と組織をデータで繋ぎ止める、いわば「経営のインフラ」として、パルスサーベイのようなツールが必要とされているのです。

編集部:生産年齢人口が減り、今よりも働き方の多様化を進めないと企業の競争力が落ちてしまう中で、その対策のひとつとして必要不可欠なインフラとなるんですね。

松井先生:そうです。また、メンタルヘルスなどの観点でも関連する制度化が広がっており、 早ければ2027年4月、遅くとも2028年には「ストレスチェック」が全企業へ義務化されるという動きがあります。 これからは従業員の内面計測が、企業にとって「努力目標」から「必須事項」へと変わっていくでしょう。

「主観×客観」で組織のリアルを読み解く―TeamSpirit パルスサーベイの特長と強みとは

編集部:松井先生からみて、「TeamSpirit パルスサーベイ」の強みはどこにあると思いますか?

松井先生:私が革命的だと思ったのは、「勤怠を打刻する時点でストレスなく同時にパルスサーベイを行う」という運用であるため、導入負荷がゼロになること、また、そのために同じシステムの中で「勤怠データ」と「サーベイデータ」が最初から統合されている点です。

一般的なパルスサーベイツールは、まず「毎日必ず入力してもらう」という浸透施策が大変です。そして、運用後の分析においても、データが人事システムとは別物であることが多い。そのため、分析しようとすると、わざわざ勤怠データをCSVでダウンロードして、サーベイのデータと突き合わせて……という膨大な手間が発生します 。

TeamSpirit パルスサーベイならその手間がゼロです。API連携すら不要で、最初から同じプラットフォームにある。 また、運用面でも「習慣化」の壁を突破しています。専用アプリをわざわざ開いて回答するのは面倒ですが、「打刻」は業務上必ず行う法的なアクションです。その動線上にサーベイがあるというのは、回答率を維持する上で極めて合理的です 。多くのパルスサーベイは、従業員に回答をするように相当働きかけないと回答を得られないですから。また、データを組み合わせて分析ができることも魅力ですね。

松田:ありがとうございます。「勤怠データ(客観)」と「回答データ(主観)」を組み合わせて分析することで、数字の裏側にある事情が見えるのも強みだと思っています。
例えばこんなケースです。

ケースA: 残業時間が多い(客観) × 「業務量は適切・元気」と回答(主観)
→ 「モチベーションが高いハードワーク型」の可能性。ただし、過労のリスクはあるので注意が必要。

ケースB: 残業時間が多い(客観) × 「辛い・業務過多」と回答(主観)
→ 明らかにキャパシティオーバー。緊急のアラート対象

松井先生:労働時間と組み合わせることで、いろいろなことが明らかになり得ると思います。たとえば、「残業は少ないのに、スコアが低い」というケースなどの捉え方です。 これは業務量(時間)の問題ではなく、人間関係のトラブルや、業務の質・難易度に悩んでいる可能性があります。 単に「残業を減らせ」という指導だけでは解決しない、組織の質的な課題を発見する糸口になるのです 。

松田:逆に、「本音で答えてくれないのでは?」という懸念もよく頂きますが、松井先生はどうお考えですか?

松井先生:どんな調査でもあくまで主観で回答するわけで、多少の「ごまかし」はあります。しかし、重要なのは「嘘をついているか」ではなく、「変化があったか」を見ることです。 いつも「絶好調」と答えていた人が、急にスコアを下げたり、あるいは回答しなくなったりした時。その「変化量」こそが最大のアラートです。TeamSpiritのパルスサーベイは日々の推移が見えるので、この変化検知に非常に適しています。

編集部:非常に便利なパルスサーベイですが、一方で「従来の多項目な従業員満足度調査」と比較して、優れている点、逆に難しい点は何でしょうか?

松井先生:明確な違いがあります。 まず、パルスサーベイでは、「制度や組織への多面的な意見の収集」はできません。 複数の設問で行われるようなサーベイは設問数が多いため、たとえば「人間関係」、「評価制度への納得感」、「組織風土」といった多面的な要素を網羅的に把握できます 。これを毎日1〜2問のパルスサーベイだけですべて代替するのは、構造的に不可能です 。

優れている点は、圧倒的に「変化の量」と「日々の影響」を捉えられる点です 。 従来の年1回の調査は、いわば「年に一度の健康診断」です。その時点での精密な状態は分かりますが、「先週どうだったか」、「昨日何があったか」という短期的な変化や、日々の業務が個人に与える影響までは見えません 。また、設問数が少ないから多面的に把握ができないということではなく、勤怠データや働く内容のデータと組み合わせることで、多くのことが把握できると思います。

松田:「体重や体温を毎日測る」のがパルスサーベイで、「人間ドック」が従来のサーベイ、というイメージが分かりやすいかもしれませんね 。

編集部:なるほど、それは非常にわかりやすいですね。

松井先生:まさにその通りで、パルスサーベイの真骨頂は、「いつもはスコアが高い人が、急に下がった」といった“変化”に気づけること 。ですから、従来のサーベイをやめてパルスサーベイだけにするのではなく、両者を併用して、それぞれの得意分野を活かすのが最も効果的です。

回答結果はSalesforce基盤上に集約され、TeamSpiritが持つ「勤怠データ(残業時間・休日出勤)」や「工数データ(業務負荷や日報内容)」などと組み合わせて分析ができる。

「個人の自由」と「組織の協働」をどう両立するか。テクノロジーが支える未来のインフラ

編集部:最後に、これからの「良い働き方」について、お二人の考えをお聞かせください。

松田:「良い働き方」は人によって違います。それぞれのメンバーが強みを発揮でき、ライフスタイルに合わせて働ける環境を作ることが大切だと思っています。

松井先生:そうですね、私も松田さんと同意見です。
まず個人の視点で言うと、ライフステージ(育児や介護)だけでなく、「キャリアステージ」によって働き方を変えていく必要性が高まっています。 例えば、「今は集中的にインプットしたいから、そのために時間や場所を調整したい」という時期が誰しもあるはずです。これは単なる個人の勝手な要望ではなく、プロフェッショナルとして自身の価値を上げていくための「基盤」だと捉えるべきです。  

松田:個人のニーズに応えつつ、組織として成果を出さなければならないのが難しいところですね。

松井先生:そこが重要です。個人の自由を軸とした上で、「協働(他者と共に働くこと)」が成り立っていなければなりません。 極端な話、どれだけ個人のニーズに合った働き方ができていても、周囲と共に働けていないのであれば、企業として困るだけでなく、結果的にその個人にとっても損害になってしまう。

だからこそ、働く場所や時間が分散しても「協働」を成り立たせるためのインフラが必要です。 AIなどのツール活用も有望ですが、TeamSpiritのように「勤怠(行動)」と「パルスサーベイ(状態)」を複合的に可視化できるツールをフル活用し、「離れていても互いの状態が手に取るように分かる」環境を作ること。 それこそが、これからの時代の「良い働き方」を実現するカギになるのではないでしょうか。

松田: ありがとうございます。私たちもツール提供者として、その「協働のインフラ」を支えていきたいと思います。 2028年までのストレスチェック義務化に向けた準備としてはもちろん、組織をより強くするための「対話のきっかけ」として、ぜひパルスサーベイを活用していただきたいですね。

編集部: 個人の成長と組織のつながり、その両方をテクノロジーで支えることが重要ですね。 松井先生、松田さん、本日は貴重なお話をありがとうございました!

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