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My Library わたしの本棚 ー ドラッカーから国際政治、地政学まで。チームスピリットの社内弁護士は何を読んでいる?

My Library わたしの本棚 ー ドラッカーから国際政治、地政学まで。チームスピリットの社内弁護士は何を読んでいる?

活字離れが叫ばれて久しい昨今。映画や音楽すらもどんどん短い尺のものが好まれ、「タイパ」が重視されている現代ですが、読書には短期的な「タイパ」だけでは得られない、深い価値を持っています。 

読書は個人の思想や関心を映す鏡であり、本棚を紹介することはその人の一部を共有することと言えるかもしれません。 
社内の中でも読書家として名高い皆さんは、日頃どんな本で学び影響を受けているのか。 
ご自身の本棚とおススメの書籍をご紹介してもらいます! 

今回は子どもの頃からの読書家で、“幼稚園児が本屋で立ち読みをしている”と近所で有名になったという逸話を持つ、関さんに本棚をご紹介していただきました。

関 高浩 さん}

関 高浩 さん

コーポレート統括本部 経営管理本部 本部長 弁護士資格を持つ。

物語の世界に没頭し、読書の楽しさを覚えた幼少期。社会人になってからはストレス解消の手段に

子どもの頃から本が大好きでした。読み始めたのは幼稚園生のときです。
日本昔話や子ども向けにアレンジされた名作(巌窟王、小公子、小公女、南総里見八犬伝、トム・ソーヤー、ハックルベリー・フィン、蠅の王、江戸川乱歩の作品など)を読んでいると、寝るのを忘れました。プラモデルを作っているときも忘れましたが・・・。

日常生活で経験できないことを本では経験できるし、登場人物に感情移入してドキドキハラハラ、展開が気になって仕方がないし、結末がいい感じにハッピーエンドだったりすると心が温まります。

読む本は、学生時代は、ミステリ、SF小説、漫画が大部分でした。 仕事をしているときも、忙しいときはミステリと漫画が多かったと思います。読んでいる間はストレスやプレッシャーから逃げることができました。主に通勤中に読んでいて、短い小説だと行き帰りで1冊読み切ってしまっていました。

少し時間ができるようになってからは、歴史(新書など)、社会科学(行動経済学、比較文化学など)、経営学(ビジネススクールの教授等の著作)が多くなりました。

今まで真剣に考えなかったことに対する学者・研究者の見解を、データ・資料とともに読むと、視野が広がり、間違った思い込みを修正することができます。優秀な頭脳が10年20年かけて分析した結果を数千円で堪能できるのは幸せなことです。

■おススメのビジネス本

①プロフェッショナルの条件 ―いかに成果をあげ、成長するか
P.F.ドラッカー(著)、上田惇生(編訳)

引用元: Amazon.co.jp

仕事人としてぜひ読んでいただきたいのは、ピーター F・ドラッカーの著作です。「◯〇の条件」シリーズ(「チェンジ・リーダーの条件」「イノベーターの条件」などがあります。)は、ドラッカーの多数の著作から読みやすく抜粋したダイジェストですので、入門書として適していると思います。

組織で働く者、マネジメントに関与する者として、意識の持ち方、大事にするべき視点など、多くの人に受け入れられている考え方だと思います。

②「価値」こそがすべて!ハーバード・ビジネス・スクール教授の戦略講義
フェリックス・オーバーフォルツァー・ジー(著)、原田勉(翻訳)

引用元: Amazon.co.jp

ハーバード・ビジネス・スクール教授による、「バリューベース戦略」をまとめた本です。
「バリューベース戦略」は、マイケル・ポーターによる「競争戦略」論を、現代的にアレンジ・進化した戦略と位置付けられ、人気が高い戦略です。

従業員のエンゲージメント、ネットワーク効果、ポジショニング・参入障壁、トレードオフの効果等、ビジネスを語る際にしばしば用いられる概念も説明・分析されているので、多くの学び・気付きが得られると思います。

経営戦略の書籍だと、その他に「良い戦略、悪い戦略」(リチャード・P・ルメルト著)、「選択の科学」(シーナ・アイエンガー著)、投資関係だとナシーム・ニコラス・タレブの著書「ブラック・スワン」、「まぐれ」、「身銭を切れ」などがオススメです。

■ビジネス以外でおススメの本

①我々はどこから来て、今どこにいるのか?
エマニュエル・トッド(著)、堀茂樹(翻訳)

引用元: Amazon.co.jp

人間の行動や社会のあり方の傾向を、政治や経済(民主主義なのか共産主義なのか、資本主義なのか社会・共産主義なのか)ではなく、教育・宗教・家族システム、特に家族システム(核家族・共同体家族・直系家族をベースとする)を中心において分析した書籍です。

共産主義や社会主義の普及の範囲、国民性・政府体制の特徴、男女の位置付けの違いなどが、家族構成をベースにかなりのレベルで分析できてしまうので、他に類を見ないほど説得力がある研究だと思います。

上記書籍は著者の学術書の集大成的なものですが、他にも社会情勢(ソビエト崩壊、西洋文化の危機等)について分析した著書「西洋の敗北」、「帝国以後」、「デモクラシー以後」、各国の移民対応を分析した著書「移民の運命」も、非常に魅力があります。

②ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?
ダニエル・カーネマン(著)、村井章子(翻訳)

引用元: Amazon.co.jp

行動経済学の名著。人間の思考パターンの傾向、陥りやすい勘違いやバイアスなどについて、詳細なデータを元に分析した、必読本です。セールス、マーケティング、公告などで用いられるテクニックも、背景には人間の認識パターン傾向があると考えられます。

続編的なものとして、「NOISE」があります。これは、具体的なケースを想定して、判断のノイズ・偏りを研究したもので、専門家の判断などにも驚くほどノイズが混じっていることがわかります。

③大国政治の悲劇
ジョン・J・ミアシャイマー(著)、奥山真司(翻訳)、杉原修(編集)

引用元: Amazon.co.jp

著者は、国際政治、特に安全保障の分野で中心的な学説となったリアリズムを語る際に、その中でも軍事力の行使に肯定的または中立的な立場を取るオフェンシブ・リアリズムの第一人者です。オフェンシブ・リアリズムは、国際政治を権力闘争の場と捉え、軍事力の行使はその手段にすぎないとする立場であり、これはクラウゼヴィッツの考え方に通じます。また、著者はロシア・ウクライナ戦争の現実的な危険に事前に警鐘を鳴らしていた人物でもあります。

著作物は論文書籍化されたものは少ないですが、「なぜリーダーはウソをつくのか」は薄い文庫になっているので読んでほしいです。
本書は集大成といえる(600ページ超)書籍なので、腰を据えて取り組みたい一冊です。

国際関係リアリスト書籍では、エドワード・ルトワック、マーティン・ファン・クレフェルト、ジョージ・フリードマンの著作がおすすめです。

※クラウゼヴィッツ:カール・フォン・クラウゼヴィッツ(Carl von Clausewitz)。19世紀のプロイセンの軍人で、戦争を「政治の延長線上での暴力的手段」と定義し、戦争の不確実性や摩擦を強調した軍事理論家です。著書『戦争論』は、現代の戦争論に多大な影響を与えました。

④暴力の人類史
スティーブン・ピンカー(著)、幾島幸子(翻訳)、塩原通緒(翻訳)

引用元: Amazon.co.jp

人類が歴史に登場してから現在までを、暴力・紛争・戦争という視点を中心に分析した書籍です。
現代における犯罪や戦争に対し、「昔は平和だったのに・・」という感想をよく聞きますが、データは逆の事実を語ることが多い。

著者は、非暴力化を、①リヴァイアサン(国家・司法)、②通商、③女性化(女性の地位)、④コスモポタリタニズム(知識の共有・伝播)、⑤理性のエスカレーター(知識や合理性の適用範囲の拡大)から説明しようとしています。

著作には、人間の心は空白の石版ではないことを論証した「人間の本性を考える」、古典的な啓蒙主義が時代遅れの理想論ではないことを、各種データを示して検証する「21世紀の啓蒙」など、他にも良書がありますが、1冊選ぶなら「暴力の人類史」を推します。

面白かった方には、ジャレド・ダイアモンド「銃・病原菌・鉄」、ダロン・アセモグル&ジェイムズ・A・ロビンソン「国家はなぜ衰退するのか」、「自由の命運」、ダグラス・マレー「西洋の自死」、「大衆の狂気」も読んでいただきたいですね。

■気になっている本、これから読みたいと思っている本があれば教えてください

①資本とイデオロギー
トマ・ピケティ(原著)、山形浩生(翻訳)、森本正史(翻訳)

引用元: Amazon.co.jp

著者の「21世紀の資本」は名著でした。労働と資本の関係、貧富の差の縮小と拡大の原因分析など、データに基づく議論は説得力がありました。

続編を読んでいなかったので、今年読んでおきたい一冊です。買ったけど開いてない・・・。

②「世界の終わり」の地政学 野蛮化する経済の悲劇を読む
ピーター・ゼイハン(著)、山田美明(翻訳)

引用元: Amazon.co.jp

東西の壁の崩壊以来35年が経過しました。このうち約20年間は、グローバル化の進展により世界全体が発展し、前向きな変化が見られました。しかし、次第にテロの増加や、中国と他国との紛争、不法移民による治安悪化、ロシア・ウクライナ戦争など、グローバル化の弊害が顕著になってきています。

国際政治論では80年代以来リベラリズムが主流でしたが、2010年くらいから、リアリズム・地政学が勢いを取り戻しました。 本書は、リアリズム・地政学のシンクタンクで活躍する著者が、現在から2030年代の世界情勢の展開を予想する書籍です。現在、読書中。


これらの他にも、オススメしたい書籍は山ほどあります。
また、小説や漫画なども、面白いものがあふれています。

最近の漫画のおススメは、「鬼滅の刃」、「呪術廻戦」、「マッシュル ‐MASHLE‐」、「カグラバチ」、「チェーンソーマン」。アニメでは「SPY×FAMILY」や「薬屋のひとりごと」などですね。
文字・本は、人類が発明したものの中で、最も価値のあるものだと思います。
ぜひ満喫しましょう。

関さん、ありがとうございました! 

忙しい日々の中でも、少しだけ時間を取って本を開いてみてはいかがでしょうか。その先には、新たな発見と喜びが待っているはず! 

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