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ICCサミット KYOTO 2024 イベントレポート

ICCサミット KYOTO 2024 イベントレポート

チームスピリットは、2024年9月2日~9月5日にかけて、京都で開催された「ICCサミット KYOTO 2024」にゴールドスポンサーとして参加をしてまいりました。

ICCサミットとは?

「ICC(Industry Co-Creation)サミット」は、産業を生み出すことを目的としたコミュニティ型カンファレンスで、ICCパートナーズが企画・運営をしています。

「ともに学び、ともに産業を創る。」をコンセプトに、業界トレンドやマネジメントに関する質の高い意見交換ができる「場」として、毎回400名以上が登壇、総勢1,200名以上が参加し、参加者同士が朝から晩まで真剣に学び合い、交流します。
このような事業共創の祭典に、当社はゴールドスポンサーとして初めて参加してまいりました。

本記事では道下CEOがモデレーターを務め、豪華なスピーカーの方々にご登壇いただいたセッションの一部をご紹介します。

大我 猛 氏 }

大我 猛 氏

booost technologies株式会社 取締役COO

1997年、日本オラクルに入社。ITコンサルティング業務を経て、経営企画を担当。その後、コンサルティングファームに参画し、M&Aによる企業統合コンサルティングに従事。
2008年SAPに入社。チーフ・カスタマー・オフィサー、デジタルエコシステム統括本部長などを歴任して、2020年に常務執行役員 チーフ・トランスフォーメーション・オフィサーに就任。2023年1月、booost technologiesの取締役 COOに就任。

高山 清光 氏 }

高山 清光 氏

ジョーシス株式会社
SVP of Japan Business

日本ユニシス(現 BIPROGY)に在籍後、Omniture(現Adobe)、Cloudera、Boxと3つの米国スタートアップ企業に、国内1人目の社員もしくは営業として参画し、日本法人での市場開拓と売上拡大に大きく貢献。25年以上にわたって、IT業界で活躍。直近では2020年10月よりPendo.io Japanの日本代表に就任。 現在、一般社団法人日本デジタルアダプション協会の代表理事を務める。2023年ジョーシスに参画。

富岡 圭 氏}

富岡 圭 氏

Sansan株式会社 
取締役COO

日本オラクル株式会社に入社し、上海やバンコクを拠点にグレーターチャイナ(中国、香港、台湾)、東南アジア、インドのマーケット開拓を担当。2007年にSansan株式会社を共同創業し、営業DXサービス「Sansan」の事業を指揮する。現在はCOOとしてSansanをはじめ、BtoB SaaS事業を統括。2023年から、Sansan Global Pte. Ltd.のCEOに就任。

道下 和良}

道下 和良

株式会社チームスピリット
代表取締役 CEO

モデレーター

「元SAP・Oracle・Salesforce・BOX等、大手外資IT企業出身者が挑むスタートアップのエンタープライズセールスの立ち上げ」

本セッションでは道下CEOがモデレーターをつとめ、元大手外資IT企業出身で、現在はスタートアップ企業にてエンタープライズビジネスに取り組む3名の方々と、様々なテーマについて実践的な議論を展開しました。

近年、スタートアップ企業もビジネス初期段階からエンタープライズビジネスを展開するケースが増えています。エンタープライズビジネスは、取引プロセスが複雑で時間やコストがかかる一方、大規模な契約獲得や信頼関係の構築がもたらす長期的なビジネスの安定が背景にあります。

チームスピリットでも、これからの成長ドライバーになるのはエンタープライズ市場であると認識しています。競合他社も成長してきている中で生き残るための戦略的な選択でもあるのですが、皆さんの会社ではいかがでしょうか?

Sansanは創業当初、SMBが主な顧客でしたが、現在では徐々にエンタープライズ企業のご利用が増加しています。SMBでの取り組みを積み上げてきた結果ではありますが、当社のサービスは、契約企業の社員数が多いほど大きなビジネスインパクトがあるため、今後さらにエンタープライズ企業の比率を高め、売上の拡大を図っていきたいと思っています。

当社は現在、エンタープライズ市場への本格的な進出を目指している段階にあります。どのタイミングでどのように進出するか、またどの機能を提供するかについては、投資家と共に試行錯誤を重ねています。エンタープライズ市場を攻略するためには、データの分析とメッセージの伝達が重要なので、ターゲットに響く機能などをしっかり見極め、段階的にアプローチを進めていく予定です。

当社は最近ESGと言われる環境や人的資本などのデータ全般を統合するプラットフォームを提供しています。サステナビリティERPと呼んでいるのですが、グローバル企業に対応できることをベースにしていますので、必然的にエンタープライズ企業がターゲットになりますね。

エンタープライズセールスを拡大させるためには、適した組織作りや人材育成も大きな課題かと思いますが、具体的にどのような取り組みをされていますか?

当社はまだエンタープライズ営業の歴史が浅いので、従業員数に応じた段階的な組織の拡大が必要だと感じています。また、自社の営業もそうですがチャネルパートナーも拡充しているので、パートナーへのイネーブルメントに手厚く力を入れています。ちなみに私はエンタープライズの営業は最初からエンタープライズ営業として雇用するイメージがあるのですが、Sansanでは若手から育成されるのでしょうか?

そうですね、若手かどうかは関係なく、基本的にはSMB担当からエンタープライズ領域に徐々に規模を上げていくことが多いですね。経験者を外部から採用することで即戦力として活躍させるケースもありますが、やはりそんなに簡単に採用はできないので、例外的な方を除いてほとんどの方は中小企業でいろいろなケースを経験してからエンタープライズを担当するようにしています。

熱心にメモを取る参加者たちの様子が見られました。

高山さんからパートナーのお話がでましたが、パートナー企業との協業についてはどのようにお考えでしょうか。

エンタープライズ市場向けの戦略では、商材によってパートナー企業の役割分担が鍵となりますよね。
チャネルパートナーやSI(システムインテグレーター)、ISV(独立系ソフトウェアベンダー)といった各種パートナーとの協力体制を整え、自社製品の販売を効率的に行うことが求められます。

ただ、基本的に、直販で売れないものはパートナーでも売れないと思っています。

メイン商材が売れるとそれに伴って周辺のシステムやサービスが売れて、結果、何倍にも売上が拡大するイメージをパートナー企業に持っていただけるかどうかが重要ですね。「だったら売ってみようか」とパートナー企業に思っていただけることが大事ですよね。

今まさにエンタープライズビジネスに取り組まれている方々のリアルなトークに、会場は多いに盛り上がりました。

そして、最後にそれぞれコメントをいただきました。

売上1,000億円ぐらいを攻めていくためには“The Model型”は効率的な組織体だと思いますが、それ以上を攻めようと思うのであれば、まったく違うアプローチが必要になってきます。“The Model”が誤解して伝わっているように感じているので、ぜひターゲットに合わせた組織戦略を練っていく必要があるなと思います。

私たちはSMB市場を着実に開拓しながらエンタープライズ市場に進出してきました。非常に地道な施策の積み重ねで階段を上って行った感じですね。正攻法でやってきたということを、今日改めて感じました。

私は日本企業におけるSaaS利用の少なさが課題だと感じています。SaaSはエンタープライズが使っているテクノロジーを中小企業も安く使えるところが利点です。エンタープライズの機能を搭載してマーケットを取りに行き、そしてあえて高い価格設定をすることによって、顧客からの本気のフィードバックがあると思うので、皆さんと共に歯を食いしばってエンタープライズ市場を開拓し、SaaSを浸透させたいと思います。

皆さん、ありがとうございました。

今日のお話を伺い、やはりエンタープライズ市場を開拓するための参考書や絶対のモデルは存在しないんだ、ということを痛感しました。
だからこそ知恵を絞りながら試行錯誤し、お互いに本日のような情報交換をしながら切磋琢磨していくことが大事なことだなと思います。

貴重な知見、経験をお話しいただき本当にありがとうございました!

参加者の声

後日実施されたアンケートでは、「最高だった」「良かった」と回答した方は86%にのぼりました。
一部、感想をご紹介いたします。

・エンタープライズビジネスに取り組む方々のリアルなお話が非常に参考になりました。特に、地道にコツコツ積み上げてきたお話は、実際に取り組まれてきたからこその説得力で、一足飛びに成功することでは成し得ない内容でした。

・ちょうど自社がエンタープライズに戦略の舵を切っている中、各社がどう取り組んでいるかを聞けて参考になった。

・エンタープライズ営業の立ち上げをしている身としては、興味関心が強いテーマでしたので参加いたしました。セッション内容で会話されていた内容はすべてメモを取らせていただいたほど、非常に関心高く拝聴させていただきました。

・エンタープライズセールスに成功の型はなく、工夫のしどころがあるなどのお話を聞けたことが良かった。

今回、ICCサミットにゴールドスポンサーとして初めて参加し、多くの企業や個人が真剣に学び合う姿勢に深い感銘を受けました。

数々のセッションで業界トレンドやマネジメントの最新情報が次々と共有され、参加者同士の熱い意見交換が朝から晩まで絶え間なく続く様子は、まさに「ともに学び、ともに産業を創る。」というICCのコンセプトそのものでした。私たちもまた、こうした貴重な交流の場で得たインスピレーションを今後の活動に活かし、さらなる成長を目指していきたいと強く感じています。

チームスピリットは、今後もあらゆる企業の成長を支援するため、積極的に情報発信を行い、ともに学び合う場での活動を推進してまいります。

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