Engineering Manager, TeamSprit EX Engineering Team, TeamSpirit Singapore Pte Ltd
チームスピリットでは、コア・バリューのひとつに「Customer Value」があり、次のように表示されている。
お客様自身気づいていない価値の創造にこだわります。
チームスピリット 採用サイト(https://recruit.teamspirit.com/mission/)
これは非常にシンプルな言葉だが、かなり深い意味を持っている。創業者の多くは、「素晴らしいアイデアがあるから」という理由で会社を設立している。
しかし、すべての企業が生き残り、成功しているわけではない。 なんとかやっていける人もいるが、大きく成長することはできていない。 また、社名が動詞になるほど成功した企業もある。
成功した企業と失敗した企業の大きな違いは何なのか?
その答えは、より良い製品である。
「より良い」製品とは何なのか?
少し立ち止まって考えてみよう。 同じ問題を解決しようとする様々な製品がある。
しかし、ほとんどの場合、顧客はサービス、品質、およびコストに基づいて購入を選択するだけだ。昨今のフリーミアムモデル*の人気の高さにも関わらず — 基本的な使い方でコストを気にしない場合 — その中には、他の製品を圧倒するような製品もある。
*フリーミアム(Freemium)とは、基本的なサービスや製品は無料で提供し、さらに高度な機能や特別な機能については料金を課金する仕組みのビジネスモデル。
私たちは、次のようなことをよく知っていると思う:
- “Googleで検索しよう”
- “Uberできた.”
- “GrabFood OOをしよう”
それは、他に競合するソリューションがないからではない。— もちろん、この種のソリューションの中で、初めて主流となったソリューションであることもある。
Uberを例にとってみよう。 Uberは交通手段を提供し、乗客がA地点からB地点に行くのをサポートしている— 基本的には、タクシーが何十年も前から提供しているサービスと同じだ。
しかし、大多数の人が利用するようになったのは、何が違ったのか?
なぜなら、より良い製品をより安い価格で提供できるからだ(少なくとも世界のほとんどの地域で)。アプリ内の予約システムでサポートされるシームレスな決済の他、車種を選択することができ、お客様が事前に合計金額を知ることができるため、お客様の体験をより良いものにすることができた。
雨の日にタクシーを拾おうとしたとき、道端で車の水しぶきを浴びないようにしていたことを思い出してください。もちろん、自分自身が滞在している地域によっては、タクシーの予約システムも充実しているかもしれない。— しかし、ほとんどの場合、便利ではなかった。
どちらもA地点からB地点への移動という問題を解決してくれるが、Uberはより良い体験を提供してくれた。
より良い製品とは、お客様により良い価値を提供できる製品のことである
動詞になる方法: お客様の要望を聞かないこと
もしUberがシンプルなユーザーリサーチを行い、潜在的な顧客にインタビューすることにしたらどうなるだろう。
— よくタクシーの乗る人に — 提案をしてもらう?
ほとんどの場合、次のようなことを聞くにことになるかもしれない:
- “雨の日に長時間待たなくてもいいように、もっとたくさんのタクシーを走らせてほしい”か
- “より安くして欲しい”か
- “予約時の電話応対の迅速化”.
もし、それらの反応を利用して、顧客価値についてあまり考えずに、そのまま行動することにするとどうなるだろう?
彼らはまだビジネスを続けているかもしれないし、大企業になっているかもしれない。
しかし、それらは決して動詞にはならなかっただろう。
多くの場合、お客様は自分が何を求めているのかわからない。確かに、彼らは自分たちが抱えている問題をよく知っている。しかし、その問題を解決するためにどのようなソリューションを求めているのかを尋ねると、一般の消費者やユーザーが答える答えは、ほとんどの場合、既存のソリューションをベースにしたものになるだろう:
- 既に知っていること
- 見たこと・聞いたことがある物
- 使ったことがある物.
お客様は、何が可能かを知らないだけである。 — ほとんどのお客様は、革新的な製品に対するアンメットニーズを伝えることができまない。
もし、お客様の要望を聞いていたら、私たちは今でも馬に乗って通勤していたかもしれない。
フォード社の創業者であるヘンリー・フォードの名言のように、お客様の提案を鵜呑みにしてはいけない。
“私が人々に何を求めているかを尋ねば、彼らはより速い馬と答えるでしょう。”
フォード社の創業者であるヘンリー・フォードの名言
動詞になるためには: 私たちは何をすべきなのか?
より良い顧客価値を提供するためには、2つのアプローチや方法がある。この2つを同時に使うことで、より良い顧客価値を提供することができるのだ。
- 方法#1. 相手の問題を理解する
お客様が何を望んでいるかを聞くだけでなく、お客様がどのような問題に直面しているかを理解することである。 ソリューションを提供するのは私たちの責任である。しかし、お客様のご要望やご提案を一概に否定するものではない。
ほとんどの場合、お客様は自分の欲しいものを伝え、企業はその通りのものを提供する。そんなことはもうやめるべきだ。
そうではなく、お客様がなぜそのような機能やソリューションを求めているのかを理解することが大切だ。
例えば、銀行を例に挙げる。銀行の顧客は、銀行で長時間待つのが嫌のため、支店にもっとカウンターを設置してほしい、もっと支店を増やしてほしいと要望している。
銀行のお客様に喜んでいただくためには、単純に支店を増やし、各支店でより多くの従業員を雇用してプロセスを迅速化することが一番当たり前のことだ。
しかし、本当の問題を理解しよう。
それを一緒に、一歩一歩進めていこう。
まず最初に考えなければならないのは、何が原因でこんなにもプロセスが長くなっているのかということだ。
- スタッフの効率が悪いから?
- お客様にとってフォームが複雑すぎるから?
- 銀行の物理的なサイズが小さすぎるから?
原因となるものは無限にある。
しかし、一歩後退しよう! そもそもなぜこんなに多くのお客さんが支店を訪れるのでしょうか。お金を引き出すためではない。そのためのATMは街中にたくさんあるからだ。また、銀行員とおしゃべりしたいからではない。
結局、ほとんどのお客さまが銀行に行ってお金を振り込みたいため、それが全体の流れを悪くしているのだ。— 窓口で口座情報を記入しているお客様や鞄の中から口座番号を探しているお客様は沢山いる。
もちろん、支店を増やし、カウンターを増やし、スタッフを増やせば問題は解決する。 — ただそれは一時的な解決方法だけだ. しかし、それ以上のことができるのだ。
それを解決するのがオンラインバンキングだ。
仮に、インターネットバンキングが世界的に普及する前の話とする。
顧客は送金を検討しているだけで、その時点で知っている最善の解決策を提供している。それは、より多くの支店とより多くのカウンターを持つことだ。
しかし、お客様が何を達成しようとしているのかを真に理解し、お客様がやろうとしていることを達成するのに役立つ革新的なソリューションを提案するのは私たちの責任だ。
顧客が要求しているものを盲目的に提供しようとしているときは、常に「より速い馬」について思い出してほしい。
- 方法 #2. 好奇心を持つこと
客様から問題点やご提案をいただくことは日常的ではない。
多くの場合、お客様は自分が問題を抱えていることに気づいていない。私たちも含めて、多くの人は、あることをある方法で行うことにすでに慣れている。
最後に、何かを途中で止めて、なぜその方法でやっているのかと自問したのはいつだろうか?
SpaceX社を例に挙げるとこれまでに数え切れないほどの人工衛星を打ち上げ、宇宙飛行士を送り込み、さらには他の惑星を探査するためのローバーを送り込んできた。 好奇心旺盛な一人の男、イーロン・マスクが、とてもシンプルな質問をしたことから始まった。
なぜ、軌道ブースターロケットを再利用しないのか?
そして、残りは歴史だ。
確かに極端な例だが、最もわかりやすい例の一つである。もう一つの良い例は、電球だ。最初に成功する前は、SF映画やおとぎ話に出てくるようなものだと思う。お客さまはそれに気づかなかったか、あるいは単純に想定していないのだ。そんな問題をわざわざ口にすることもないだろう。
なので、次はお客様が日々の作業をどのように行なっているのか、お客様に聞いてみましょう。そして、なぜそのようにしているのかを考えてみましょう。その作業をすることで、本当は何を達成しようとしているのか。彼らの作業を、より効率的に、より正確に、よりミスのないものにするために私たちは何ができるだろうか。
目標は、顧客が気づいていない問題に対する解決策を提供することです
しかし、同時に重要なのは、存在しない問題を解決することにならないようにすることだ。さらに言えば、解決するために新たな問題を作り出すことにならないようにしなければならない。
チームスピリットでは、お客様が生産性を向上させ、ビジネス価値を最大限に発揮できるように支援することを重視している 昨今、企業の生産性に大きな影響を与えているIT業界は、うまく活用すれば無限の可能性を秘めている。
日常業務に時間を費やすのではなく、コアビジネスやより戦略的価値の高いタスクにより多くのリソースを割り当てることで、企業価値を最大化することでお客様を支援する製品とソリューションを提供している。
さまざまな企業で働く従業員は、データ入力などの非中核的な作業にかなりの時間を費やしているため、問題の発見や問題解決などの重要な中核的な作業から焦点が外れている。